この記事を読めば掛率がわかるようになります。3分で読んで業界人です。
掛け率について
掛け率と掛率の表記があります。
正しい日本語の表記は掛け率がです。しかし、けを実務では省略します。掛率の表記を使う人が多いです。感覚的には9割以上ですかね。
読み方
かけりつと読みます。
掛率でなにがわかるの?
定価に掛率をかけ算すると仕入価格がわかります。シンプルで簡単な使い方です。定価から仕入価格を計算するための数字が掛率です。
商品とサービスに定価の設定がないオープンプライスだったら?定価を強引に設定するのです。参考定価といいます。このようにすることで、掛率の運用ができます。
掛率の読み方>
次の通りです。メーカーと卸業者は仕入価格の問い合わせに対して掛率で回答します。
- 1掛 いちがけ
- 2掛 にがけ
- 3掛 さんがけ
- 4掛 よんがけ
- 5掛 ごがけ
- 6掛 ろくがけ
- 7掛 なながけ
- 8掛 はちがけ
- 9掛 きゅうがけ
計算式
簡単ですね。掛率がわかれば仕入価格がわかります。
定価 × 掛率 = 仕入価格
パーセントは使わない
掛率の意味は全体の定価に占める仕入価格の割合です。定価に小数点の掛率をかけ算するのでパーセント。
仕入価格が定価の30%を考えます。30%は0.3ですので、定価に0.3をかけると仕入価格です。わかりやすいですね。
しかし、パーセントを使う人は珍しいです。日本語の読み方をする方が9割を感覚的には超えています。
今回のケースは、「いくら?」「3掛(さんがけ)」で会話が終わります。省略して暗号のようにすることで短時間でコミュニケーションが成立します。裏の理由は用語など省略すると業界人っぽいからです。かっこいい!!
電話・電話・電話・・・
掛率の確認手段は電話です。ショートメールとチャットの利用が増えても電話です。
仕入価格の交渉電話で「よんがけです」「いや、さんがけで」「うーでは今回だけ」というテンポがよい会話を楽しんでいますね。
自動車の運転中にハンズフリー通話したり、手が汚れていたり、手袋したり、マスクしたり・・・すぐにはメッセージ入力できませんね。
掛率は電話のコミュニケーションに必要なのです。
裏ネタ
受注アップのコミュニケーション
掛率の問い合わせの電話、メーカーと卸の担当営業の感じがよいです。商品サービスの購買に結びつくのでプラスです。
ところが、掛率の電話が煩わしいです。営業日・営業時間とプライベートの境界線がない人が多く、いつでも電話があります。しかも、電話にでればいと激昂されたりもします。理不尽・理不尽・・・と嘆いている営業担当が多いです。
チャットが日常生活のツールとして育った20代と30代。本当に苦痛に感じますよね。
悲しいですが、どんなに嫌でもその会社で働く限りは電話が続きます。プラスと捉えて売り上げアップにしてみませんか?
突然の電話。感じよくプラスに。掛率の電話には2つのパターンがあります。まずは、商談中だったり急ぎのときです。必要最小限の情報を伝えて電話を切ります。次に掛率の電話を口実に世間話が目的のときです。このときは、電話を切るときに「成約になること期待しています」と一言を添えましょう。
掛率は4掛。3掛の値引き頑張ります。商談が進んだら連絡ください!
商談の結果がなかったら、「何か協力はできますか?」と送ります。商談の結果を気にしていることを相手に伝えることが重要です。
商談のモチベーションが上がります。受注・失注の結果が増えます。すると、失注の原因を分析して改善ができますし、電話からチャットに流れます。基本はチャットで返信しますが、電話であえて返事すると喜んでもらえます。
掛率の小数点は?
小数点を加えます。これだけです。
さん てん ご がけ
掛率を使って仕入価格を計算します。小数点で暗算ができません。計算の手間が増えます。できるかぎり小数点は使わないようにします。
掛率が考慮された定価
どうするか?掛率の計算がわかりやすい定価をメーカーが決めます。定価の決め方はそんなものです。
市場を考慮して仕入価格を決めます。それは、取引慣習と語呂がよい掛率の調整。定価と掛率のバランスのさじ加減が上手なメーカーと下手なメーカーです。上手なメーカは、直販よりも再販の販売網が出来上がっていますね。