富士通ゼネラルのノクリアXシリーズに、2020年モデルより、9.0kwのモデルが追加されます。品番はAS-X90K2です。

エアコンシェア上位5社(パナソニック・三菱電機・日立・ダイキン・富士通ゼネラル)。2019年モデルで、9.0kwのラインナップがないメーカー富士通ゼネラルだけでした。
エアコンを買う場所で、真っ先にイメージするのは、家電量販店です。ところが、家電量販店では、9.0kw(29畳用)のエアコンを買う人がほぼいません。
富士通ゼネラルのノクリアXシリーズは、家電量販店で売れています。プレミアムグレードでの販売台数は上位です。
プレミアムグレードの主要販売先が家電量販店ならば、あえて開発コストをかけて、9.0kw(29畳用)のモデルを投入しない戦い方もあります。
では、2020年モデルで、29畳用(9.0kw)のエアコンを発売するのか考察します。
29畳用(9.0kw)のエアコンはどこで使うのか?

高価格帯の新築(戸建て・マンション)、リノベーション物件などで、9.0kw(29畳用)のエアコンを使います。
日本の住宅は高価格帯かローコストの二極化
高価格帯の住宅では、リビングの広さが30畳も珍しくありません。これまでは広いリビングのエアコンを取り付け方法は2つしかありませんでした。
- マルチエアコン(複数設置)
- 天井カセット(ビルトインエアコン)
天井カセットエアコンは天カセと呼ばれて、建物の中に埋め込むエアコンです。ちなみに、パナソニックはビルトインエアコンと呼んでいます。
設置コストがめちゃくちゃ高い
建物に埋め込むので、目立たないようにする内装加工と設置に必要な補強を施します。手間がかかれば、コストが高くなります。
さらに残念なことがあります。エアコンの寿命は、住宅の寿命よりも短いことです。エアコンの交換工事をして住み続けます。エアコンなしの生活はできませんからね。
交換工事の撤去と設置には、エアコン本体も高いですし、複数人で作業するため人件費が積み上がり、交換工事代金が100万円を超えることもあります。
9.0kw(29畳用)のエアコンはコスパがよい
ディベロッパーは、天カセ(ビルトインエアコン)ではなく、ルームエアコンを採用します。
パナソニック・三菱電機では、エアコンの横幅を拡大したワイドモデルをラインナップに追加するぐらいです。
富士通ゼネラルは住宅設備用エアコンの市場へ本格的に参入する(だろう)
ざっくりですが、日本国内でエアコンは900から1000万台が年間で売れます。家電量販店の比率は想定できますか?
家電量販店用エアコン:住宅設備用エアコン = 50% : 50%
ざっくりにざっくりですが、家電量販店での販売台数は市場規模の50%です。それ以外は住宅設備用エアコンなのです。
2018年・2019年から、エアコンメーカーのWEBサイトで住宅設備用エアコンをオープンにしています。
2020年のエアコンシェア争いは激しいだろう
住宅設備用エアコンの市場イメージです。三菱電機・ダイキンの営業力を強みに販売を伸ばし、パナソニックは住宅設備・建材との抱き合わせで低価格で販売、日立が漁夫の利を得るですかね。。。
富士通ゼネラルは家電量販店の販売台数を着実に伸ばしてきました。
住宅設備用エアコンの領域に本格参入すること意思表示とうと、勝手に考察しています。